美容学校を卒業して就職したら学生の時と同じではいけないところが多数でてきます。
具体的にどのようなマインドで美容師アシスタント1年目を過ごすと良いのか?
この記事では、早くスタイリストになれ、良き先輩に恵まれるための美容師アシスタント1年目のマインドセットを解説します。
・美容師歴24年/美容室2店舗の経営者
・10年連続グループ売上No.1
・最高月間指名売上200万円以上
・100名以上の美容師の育成に携わる
お金を払って学ぶからお金をもらって学ぶへ
美容学校生のときは、お金を払って学校に通っていました。
アカデミーのある美容室では、最初の6ヶ月間はお金を払ってアカデミーに通い、認定試験に合格したら関連サロンにて即スタイリストデビューといったところもあります。
ですが、それは一部のサロン。そして私の見解では、アシスタントでも現場を経験しているほうがデビューしてから質の良いスタイリストになれると思います。
レギュラーサロンにおいては働きながらお給料をもらい、毎日の練習会にて技術を覚えていく制度がほとんどです。
つまり、アシスタント時代は学ぶ期間で、お給料をもらいながら学ぶということを理解してください。
そしてお客様は決してモデルではないと認識してください。
営業で学ぶことは多いのですが、お客様では失敗は許されません。
合わせて読みたい:美容師アシスタントの仕事とは
感謝の心と謙虚な気持ちで素直になろう
「感謝」「謙虚」「素直」
あたりまえのこの3つが、実はとても大切で、常に心がけたいことです。
実際に働いているので、お給料をもらい、休憩を取り、お休みをもらう、これらは当然の権利です。
サロンオーナーの気持ちも「いつもありがとう、みんなの頑張りが会社の成果です」これが本音です。
だから当然練習も見てくれて当たりまえですよね、手取り足取り丁寧に教えてくれますよね、いつも認めてくれますよね、といった気持ちで過ごしていると、人間関係が壊れてしまいます。
つまり「感謝」「謙虚」「素直」は1年目のかただけでなく、サロンのスタッフ全員、そしてオーナーも持たなくてはいけない考え方なのです。
マイナスな考え方というのは全ての結果をマイナスにもたらしてしまいます。
京セラの創設者の稲盛和夫さんの有名な方程式があります。
人生の結果=考え方×情熱×能力という有名な方程式があります。
考え方と情熱と能力において、考え方だけがマイナスになってしまう可能性があります。
以下のことが一つでもある場合は全ての結果がマイナスになると思ってください。
後ろ向きで、否定的、非協力的である。
暗く、悪意に満ちていて意地悪く、他人を陥れ(おとしいれ)ようとする。
不真面目で、嘘つきで、傲慢で、怠け者。
利己的で強欲、不平不満ばかり。
お店の事より自分優先をし、非協力的である。
自分の非を棚に上げて、人を恨み、人を妬(ねた)む。
(参考文献 「考え方」著稲盛和夫)
プラスの考え方を増やすことも大切ですが、マイナスの考え方をゼロにすることの方が大切なのです。
合わせて読みたい:いい美容師になるためのマインドセット
身の回りの整理整頓をしっかりしよう
整理整頓された空間は気持ちの良いもの。
逆に乱雑な空間は心がすさみます。
街のゴミが散乱している地域は犯罪が増えるのと同じで、自分の身の回りの整理整頓ができない人は仕事も雑になってしまいます。
・カバンの中
・自分の部屋
自分が所有する空間は自分の価値観です。
私が見てきた人たちで、自分の空間を整理整頓できていない人で100名以上の指名をつけたスタイリストになった人を見たことがありません。
就職して1年目はなかなか余裕がない時期ではありますが、そこで整理整頓を心がけることにより、仕事の雑さが消え、スタッフからの信頼も増していきます。
美容師アシスタント1年目は自分の力だけでは決してスタイリストまで成長することはできません。
心の雑さがある状態で気合いだけが空回りしてしまうと仕事の雑さが現れ、お客様やスタッフから見透かされてしまいます。
自分ですぐにできるアクションとして、身の回りの整理整頓は心がけるようにしましょう。
挨拶は心をこめて
社会人に限らず、全ての人が挨拶を爽やかにすることは大切なことです。
朝出社したら一人一人全員に目を見て笑顔で「おはようございます」
練習を見てもらう前に謙虚な気持ちで「お願いします」
練習終わりに謙虚な気持ちで「ありがとうございました」
お昼休憩、先に入ったらありがたい表情で「お先に失礼します」
先に入っている人がいたら笑顔で「お疲れ様です」
ミスをしてしまったら謙虚な表情で「申し訳ありません」
手助けしてもらったら申し訳なさそうな表情で「ありがとうございます」
人より先に帰る時は謙虚な表情で「お先に失礼します」
先に帰る人がいたら笑顔で「お疲れ様でした」
ポイントはそれぞれのシーンで表情を使い分けることです。
とりあえず言っておこうだと相手に誠意が伝わりません。
特に朝の挨拶は1日の始まりです。
朝の挨拶は一人一人に笑顔で元気よく挨拶しなければいけません。
たとえ前日や出社日に嫌なことがあっても、体調がすぐれなくてもです。
自分の心情は相手にとっては関係のないこと。
挨拶は自分のためにするのではなく、相手への敬意、つまり人のためにするものです。
日頃からそういったマインドでいる人は、自分の体調が優れないときなどは周りが気づいてくれて、心配してもらえるものです。
決して1年目から全てのストレスなどをコントロールできるわけではありません。
ですが、大変でも挨拶は意識して行うことが大切です。
サロンのトイレ、バックルーム、フロントはキレイに
基本的に場所を問わずサロン内は全てキレイなほうが良いのですが、特に大事な掃除ポイントは、「トイレ」「バックルーム」「フロント」です。
これは美容室に限らず私が思うところだと、コンビニや飲食店も同様です。
特に美容室に限って言えば、美しくなりに来ているところが汚いというのは言語道断です。
お客様目線でいうと、フロントは最初にお客様が入ってきたところにホコリが溜まっていると、印象が悪くなってその後の接客などに影響が出るおそれがあります。
トイレは本来汚い場所がキレイで良い香りがするなどの演出はお客様の感動を呼びます。また、お客様にとってもプライベート空間になるので細かいところも見られている可能性があります。床や汚物入れなどにホコリがないかなど細かいところもチェックする必要があるのです。
バックルームはお客様には目に触れない場所ですが、スタッフがホッとする場所ですので、そういった場所が散らかっていたりすると心がすさんでしまいます。身の回りの整理整頓をはじめ、バックルーム全体の掃除を意識してあげるととても良い心がけだと思います。
まとめ
就職をする際にいろんなサロンを見学して決めると思いますが、良いひとがいるかな、など人に関する不安はつきものです。
それはサロン側も同じで、良い新人に入社して欲しいのです。
入社して1年目でどのような心構えで仕事をするのかはとても重要で、自分から心がけることにより先輩たちが認めてくれるようになり、気にかけてもらえるようになるのです。
逆も然りで、舐めた態度の人は可愛がってもらえません。
最初の1年目でどのようなアシスタント時代を過ごせるかは環境も大切ですが、自分の心がけでも良い悪いが出てくるのです。
人としてどうなのかを大切に、今回の記事を参考に心がけてみると必ず良い評価をもらえると思います。
頑張ってください^^
合わせて読みたい:美容学生向け|就職活動で美容室の選び方を失敗しない方法とは?
:美容室経営者から見た採用したくなる美容学生