美容師スタイリストが見るべき数字は順番が重要

あなたは4つの数字を意識できていますか?

美容師スタイリストの仕事は、自分の成果がはっきりと数字に現れます。

数字は現実的な部分しか見せないので、結果に対して謙虚に受け止めるしかありません。

つまり数字は嘘をつかないので、いくら自分は頑張ってる!と言っても自分の実力は数字通りだということになります。

また、私の持論になりますが、気にすべき数字には順番は4つで、

  1.  客数
  2.  再来率
  3.  単価
  4.  店販
    この順番が大切です。

この記事では美容師スタイリストが気にすべき数字4つを深堀し、なぜ順番が大切なのかを解説していきます。

前提:サロンによって、価格戦略が異なります。ここでいう数字全般の内容は低価格帯のサロンには当てはまらないこともあります。あくまで地域相場、またはちょっと単価の高めを狙ったサロンでの話になります。

-至田 健三(しだ けんぞう)-
・美容師歴24年/美容室2店舗の経営者
・10年連続グループ売上No.1
・最高月間指名売上200万円以上
・100名以上の美容師の育成に携わる

1 最初に気にすべきは「客数」

まず最初に気にすべきは「客数」つまり何人を担当したかです。

スタイリストにデビューするには、どこのサロンでもモデルをこなさないといけないと思いますが、デビューする頃にはそれなりに慣れてきたころで、スタイリストとしての実力もつき始めたころでしょう。

とはいえまだまだ駆け出しのデビュースタイリストにとっては数多くの経験が必要です。

客数を得るにはまずは仕事のスピードを身につけてください。

僕が知るところで、スピードを意識できない人で、数字が伸ばせる美容師を見たことは20年以上の美容師人生の中で1人も見たことがありません。

美容師の仕事で最初に大切なことは「スピード」です。

仕事が早ければ、それだけ入客チャンスも生まれますし、休憩時間やカルテ記入など違う時間を確保することができます。

客数の指標

私がデビュースタイリストだったころは、モデルを入れてまずは1000人、そして10000人を指標に考えていました。

1000人を担当する頃にはなんとなく自分の中でも「慣れ」てくる頃です。
そしてこの頃に1度大きなクレームがおきたりします。
良くも悪くも慣れてきて、その後の伸びがどうなるかのターニングポイントと言えるでしょう。

10000人を入客するとトップスタイリストといえるようになるひとが出始めます。
10000人入客すれば誰でもトップスタイリストになれるわけではありませんが、仕事のスピードが早く、時間を意識できている人は10000人に到達するスピードも変わってきます。

結論を言うと、指名客数を伸ばせれば、単価だったり店販のアプローチがしやすくなり、再来率が高くなるのです。

2 再来率をみて課題を抽出しよう

再来率とは、担当したお客様が決められた期日までに何人再来してくれたかの数字です。

新規再来、2回目の再来、固定の再来、合計再来などさまざまです。

弊社では6ヶ月で再来率を抽出していますが、サロンによって何ヶ月かは考え方次第でしょう。

再来率はデビューしてすぐには出てこない数字ですが、とても大切な数字で、再来とは逆の失客した人を抽出して、なぜなのか、何が足りなかったのかなど課題を探ることができます。

課題の抽出をし、対策の練習や勉強を行わなければいけません。
そういったアクションがないと成長はないのです。

PDCAサイクルのCとAにあたります。

再来率は90%以上を目指そう

新規再来率は50%、2回目再来率は70%、固定再来及び合計再来率を90%以上は目指したいところです。

個人でやっているかたなども参考に、100人入客して合計再来率が90%の人は、6ヶ月後に90人が再来し、10人が失客したことを表します。
客数を維持するには、新規集客が10人必要で、集客がうまくいかなければじわじわと衰退していくということです。
客数を増やすなら新規集客を10人以上、もしくは再来率95%を目指すなどの対策が必要です。

しかし、昨今のサロン数でライバル店舗が増え、どこのサロンも集客が大変な状況です。

入客指示などをするさいも、再来率が良い人が多く入客するべきなのです。
合計再来率が80%以下のスタイリストは自分と向き合い、人のアドバイスをよく聞くことをオススメします。

3 指名客数が増えてきたら単価を意識しよう

ある程度(単価にもよりますが80人くらい)指名のお客様の数がついてきたら次に気にするべきところは単価です。

単価はスタイリスト次第で動かせる部分と、お店のシステムなどで違ってきます。

スタイリストとしての実力で特に差が出るのがこの単価という数字です。
売上とは客数×単価で決まってきます。

同じ100名でも単価8,000円と7,000円では売上が100,000円も変わってきます。

単価を上げる方法

スタイリストが単価を意図的に上げていくにはコミュニケーションが必要です。

一つ頭に入れておきたいのが、単価を意図的に上げる=お客様の悩みを解決することです。
自分の髪の毛にコンプレックスを抱いている人は日本人は特に多く、できれば解決したいと思っている人も多いものです。

「お悩み解決」こそが最も効率良く単価を上げる唯一の方法です。
つまりお客様のために提案をするのです。

*詳しい単価を上げる方法は下記↓の記事をご覧ください
合わせて読みたい:美容師が売上の単価を上げるコツ

単価を上げるタイミング

多くのサロンではベテランスタイリストとデビュースタイリストでは指名料の差であったり、割引率の調整などで価格に差があると思います。

お客様としては、ベテランが絶対良いというわけではないと思いますが、多少高くてもやはり経験が多くあるスタイリストに任せたいという思いが少なからずあるでしょう。

そこでデビュースタイリストは多少価格を抑えて、顧客満足を少しでもあげていくことが大切です。
この金額でここまでしてもらえるんだ、と思っていただけるか、この金額払ってこの満足度はちょっと、、、と思われるかが単価の見極めどころです。

1,000人の入客で慣れ、10,000人の入客で一人前という感覚から、10,000人の経験があれば自分の単価を上げていくのも良いかもしれません。

4 店販でさらに売上を伸ばす

店販とは、物販のことで、サロンで販売しているシャンプーやスタイリング剤などを販売することです。

一般的には美容室においては利益率が低いので、販売戦略としては最初に店販を打ち出す美容室は少ないでしょう。
ですが、いわゆる生産性という面では悪くなく、特にシャンプーなどの水物商品のリピーターを掴むことは生産効率はとても良いです。

店販はお客様の髪に責任を持つという心の表れであれ

美容室の店販商品は、ドラッグストアなどで販売されているシャンプー(いわゆるパブリック商品)などと比べると価格は高めのものが多く、販売する美容師も高い商品をススめていいものか、、、と遠慮してしまいがちです。

ですが高いものには理由があり、やはり品質はパプリック商品に比べ良いものが多いのです。

成分がよければお客様にとっても良い商品だと、美容師が自信をもってお伝えできるかが店販のコツです。
つまり、美容室の店販販売をするということは、お客様がサロンに来た時だけでなく、365日キレイでカッコよくいていただくための責任を持つ、ということなのです。

詳しい店販向上のコツは下記↓の記事も参考にしてください
合わせて読みたい:【すぐできる】美容師が店販売上をあげるコツ

まとめ

スタイリストの売上を上げるには二つの考え方があって、売上目標を明確にもって取り組んでいくやり方と、数字は考えずにひたすらお客様が喜んでくれるにはを追求するやり方があります。

私は個人的にはどちらも正解だと思っています。

男性脳と女性脳の違いのように、戦略的にやれるタイプと、本能のままにいくタイプがあると思います。
それぞれのやり方や考え方を自分にあったほうで選べば良いと思います。

どちらにしても結果(数字)は必ず出てきます。

大切なのは、自分の数字としっかり向き合うこと。

向き合うというのは、良い部分と悪い部分を理解し反省すること。
そして悪い部分の対策を行い次に繋げることです。

これをPDCAサイクルと呼びますが、このサイクルをしっかり回すためにも数字と向き合う必要性があるということです。

自分の4つの数字を把握していないスタイリストのかたは今すぐに確認しましょう。

 

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