あなたは電話の対応はできていますか?
昨今のネット予約や、次回予約率の向上により電話での予約は減っています。
予約手法として70%弱のかたが電話予約を使っているようです。
参考:予約ラボ、2022年版の年代別・サービス別の予約方法に関する調査レポートを公開
やはり減ってきてはいるものの、まだまだ多くて、数年は必要なスキルと言えるでしょう。
若いかたを中心に電話でコミュニケーションをとるということが激減している世の中において、電話でコミュニケーションをとるコツがわからないかたが増えてきているのではないでしょうか。
この記事ではそういった電話が苦手だと感じているかたが、どうしたらサロンでの電話対応がうまくなるのかを解説していきます。
・美容師歴24年/美容室2店舗の経営者
・10年連続グループ売上No.1
・最高月間指名売上200万円以上
・100名以上の美容師の育成に携わる
電話対応が良いと生まれるメリットとは
電話対応が良いとメリットがあります。
- お客様が良い雰囲気でご来店してくれる
- 最初の印象が良いのでコミュニケーションのハードルが下がる
- カウンセリングがスムーズになる
- お客様満足とフロアの回転率が上がり、売上が上がる
ネットでの予約の場合はサイト情報のみでご来店されます。
サイト情報は良いことしか載せません。
お客様もわかっているので、ご来店されるまで不安は残ります。
対して電話の予約は、対応の良さでお客様の不安は完全では無いものの、感じ良かったから安心して行ける、と思っていただけるのです。
サロンのイメージは人が作りだすものです。
電話対応は良いことのほうが多方面でメリットがあると言えるのです。
3コール以内に電話を取ろう
電話が鳴ったらできるだけ3コール以内に取りましょう。
遅くても5コール以内です。
ですが、1コール以内というのは早すぎてお客様もおどろいてしまうのでNGです。
正確に言えば、2から5コール以内がベストです。
これは、接客中であっても同じことが言えます。
サロンに予約の電話をするというのは大変不安なものです。
10コールとか鳴ってるのに全然出ないと、忙しいのかな、迷惑かななど気にしてくださるお客様もいます。
フロアにいらっしゃるお客様は「申し訳ありません、少々お待ちください」とお声かけすればお待ちいただくことは可能ですが、電話予約のお客様は電話が切れてしまうとこちらからおかけ直しするにはご迷惑にあたります。
電話というのはかけるほうは相手の時間をこちらに優先してもらう、という行為です。
サロン側はお客様へのサービスですからお客様から電話をいただくことは問題ありませんが、サロン側からお客様にお電話するというのはお時間をいただくことになるのです。
声はいつもの1.5倍大きく
電話でよくあるのが声が聞き取りづらいということ。
電話において声が聞こえないというのは話になりません。
受話器から離してしまうということもありますが、いつもの声の大きさよりも少し大きくするというのが良い心がけなんです。
電話において、聞こえないというのは失礼な行為にあたります。
普段丁寧に喋ろうと思っている人に多い現象で、大きな声で話しかけると相手に威圧感を与えてしまうんじゃないか、優しい口調はちょっと小さな声で話したほうがいいよね、と思っているかたは特に要注意です。
電話においては、まずははっきりと聞こえるというのが良いのです。
ちなみに私は学生時代に応援団長と、サッカー部において試合中に声を大きく出すポジションでキャプテンでした。
そんな私でもアシスタント時代に電話対応したお客様に声が聞き取りづらいというご指摘をいただいたこともあります。
声の大きさとハキハキとした喋りには自信があったほうですが、それでも聞き取りづらいかたもいらっしゃるということです。
ですが、普段の2倍だと大きすぎです。
なぜなら叫んでる印象になるからです。
そういった印象は威圧感があり、よい印象ではありません。
ぜひ1.5倍の大きさを心がけてみてください。
言葉使いを適切に使いわけよう
言葉というのは不思議なもので、聞きとる側によって良くも悪くも聞こえるものです。
電話だととくに言葉の使いかた一つで品性が問われます。
普段お客様に「すみません」「ごめんなさい」とサロンワークで言っていたとしたら、電話対応だと「申し訳ありません」が適切でしょう。
対面で話したら少し堅苦しいかな、と思うくらいがちょうどいいのです。
電話は受け取る側よりも、実はかけるほうが緊張します。
かけるほうは自然といつもより丁寧に話そうと心がけるものです。
サロンに予約するときはとくにお客様からしたら誰が出るのかわからないからです。
つまり、お客様のほうが行き慣れたサロンだからといって、担当以外の人だったら、話なれてないスタッフだったらどうしよう、といった不安と多少の緊張があるもの。
ご新規のお客様でしたらなおのことです。
例外としては、いつもサロンワークにてフランクに会話するようなお客様の場合、お名前を伺ってわかってからはいつも通りお話しすることが大切なことです。
ここで理解していただきたいのは↓
- 電話の最初の入りは最上級の敬語で
- ご新規様およびフリーのお客様は最上級の敬語で
- 常連のお客様で、名前を言えばお互いに分かるし普段フランクにお話しするかたは、お名前がわかったときからいつも通りお話しする
これらは必要な対応になりますので、理解しておきましょう。
電話越しでも笑顔で対応しよう
コミュニケーションは言葉だけでなく、表情やリアクション、身振り手振りの総合的なアクションにより相手に気持ちや情報を伝えることが本質です。
ところが、電話というのは表情、身振り手振りのリアクションは見えないので、言葉でしか伝えることができません。
そこで一つテクニックとして【実際に笑顔で話す】ということです。
人は言葉の高揚感だったりさまざまなニュアンスが顔にでます。
笑顔になりながら怒るというのは竹中直人さんの有名な芸ですが、実際竹中直人さんも目をつぶって聞いてみると怒ってるように聞こえます。
顔の表情筋は言葉に宿るというよい例です。
「心をこめて」というようなことはよく言いますが、本当にお客様に対して感謝の気持ち、心からおもてなしをしよう、という気持ちがあれば自然と表情が笑顔になります。
逆も言えます。
笑顔になってお電話にでれば、自然と優しい気持ちやお客様に対して謙虚な気持ちになることができます。
また、笑顔で電話にでると、フロアにいるお客様やお店の外から見える通行人のかたにも良い印象を与えることができます。
これは、お店の印象もあるのですが、スタッフが良い人そうだったから話しかけてみた、来店理由が皆さん笑顔だから、といった理由は少なくありません。
笑顔でいることに損をするということは、サロンワークにおいて無いといっても過言ではないでしょう。
ぜひ電話ごしでも笑顔で対応してみてください。
保留時間は1分以内で
お客様からの予約のお問い合わせにおいて、店長やスタイリストなどに確認事項などがある場合、電話ごしのお客様の待ち時間は1分以内が望ましいといえます。
よくあるのが、成人式のご予約や、結婚式の列席のご予約など普段あまりないようなお問い合わせの時に1分以上おまたせしてしまうケースがあります。
普段あまりないようなイレギュラーな対応などは事前に覚えておく必要があります。
値段の確認、対応可能な事案と不可能な事案はなんなのか、お電話でのお問い合わせに対して迅速にお応えできるよう、お店の制度などは普段から覚えておくようにしましょう。
事前に覚えておきたい電話対応のポイント
- メニューの種類
- 値段
- 各メニューの所要時間
- 成人式や着付けの制度について
円滑なお電話対応には普段からの準備がとても大切なのです。
どうしても保留時間が1分以上かかる事案もあります。
そのような場合は、お客様にあらかじめご了承を頂きましょう。
「お問い合わせの内容を、店長(担当)に確認致します。少しお待ちいただいてもよろしいですか?」など丁寧な対応が必要です。(回答に難しいようなお問い合わせをするお客様は少し神経質なかたもいらっしゃるので、より念入りに対応する必要があります。)
・パーマをかけたいが、どのパーマが良いかを相談したい
・今の髪にあったトリートメントか髪質改善をしてほしいがどうすればいいか
・自分に似合うスタイルを教えてほしい
・クレーム対応
このようなお問い合わせの場合は、本来であれば、店長及び担当がすぐにかわらなければいけない場面でしょう。
アシスタントのかたに対応できる範囲を超えている場合は自分で対応せずにすぐにかわりましょう。
まとめ
普段のコミュニケーションが、スマホ上で多くなっている昨今、面と向かってお話しするのも苦手なのに、電話でなんて、、、。
そう思うかたもいらっしゃるのではないでしょうか。
だからこそ、私は電話対応のスキルは重要だと思います。
これはチャンスと捉えるべきです。
サービスを受けるお客様側は、より良いサービスを求めています。
より良いサービスとはなんなのか?
私はコミュニケーションが1つのキーポイントになるかと思っています。
弊社のスタッフ達は、手前味噌ですがとても電話の対応が良いです。
特にマニュアルを作成したわけではなく、対応はスタッフに任せています。
どれだけ相手の立場で物事を考えられるか?
電話対応のスキルはコミュニケーションスキルと同じだと言えそうです。
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