【すぐできる】美容師が店販売上をあげるコツ

店販売上を上げるには、実はすぐにできる7つのコツがあります。

美容師の業界は、全体的に店販売上(シャンプーなどの商品)が低い傾向があります。

これにはさまざまな要因があると思いますが、美容室に売っている高いシャンプーを売るのはハードルが高いし、押し売りになったらイヤだな、と考えている人も多いのではないのでしょうか。

ですがちょっと視点を変えると驚くように店販売上は高くなるものです。

今回の記事では店販売上を高くする7つのコツをご紹介していきます。

-至田 健三(しだ けんぞう)-
・美容師歴24年/美容室2店舗の経営者
・10年連続グループ売上No.1
・最高月間指名売上200万円以上
・100名以上の美容師の育成に携わる

売ろうと思って売らない

あなたのお店には売上の目標はありますか?

いくら売上げたい!といった目標はあったほうが良いですが、感情のコントロールがうまい方ではないのなら、店販売上の目標はないほうが良い場合もあります。なぜなら、売りたいという思いが感情に出過ぎるとお客様に伝わってしまうからです。

洋服屋さんなどで積極的に声をかけられるのがイヤな人は多いと思います。
あれはいかにも「売られる」と思うからです。

美容師はとくに普段から営業をしているので、買うつもりがないときにいちいち声をかけられるのが面倒だと感じる人が多いなかで、店販を声かけすることが同じような感覚におちいるのです。

つまり、店販を売ろう!と思って売るのではなく、お客様の髪を次のご来店までできるだけキレイにキープするためにはお店のシャンプーが必要なんです、といったメッセージが必要です。

美容室の来店頻度は、早いかたでも3週間に1度程度です。

年間で考えるとご来店回数が多いかたでも1年で20回程度のご来店で、残りの345日はご自宅でスタイリングすることになります。

365日のなかでかっこいいヘアスタイルが20日くらいしかなかったらダメですよね。

美容師として大切なのは、お客様が美容室にご来店されたときだけかっこいいのではなく、いかにご自宅でサロン仕上げの再現、ダメージのキープをしていただけるかの施術とご提案だと私は思います。

そういったお客様のためのマインドが、店販を売るキッカケになるのです。

お金がかからないホームケアの紹介

美容師が「売りたい」というマインドを捨ててお客様のために店販をおすすめできるマインドになったとしても、お客様の感じかたが「売られてる感」があるのであればダメです。

そこで、お店の商品以外で、あまり特別なお金をかけなくても髪をキレイにキープできる方法を提示してください。

私のオススメするシャンプーやトリートメント以外で髪をキレイにする方法は、プロテインやストレス軽減など、体の内部に関わることで、その知識をご案内することが一つのカギです。

美容と健康の因果関係からアプローチ

食事に関しての情報として、髪はタンパク質で構成されていますので、タンパク質の摂取量は1日自分の体重×1グラムは必要で、納豆1パック程度だと10グラムも取れない、といった話はお客様にとって余計なお金をかけなくてもキレイになる情報として喜ばれます。そして、健康でも同じことが言えますが、バランスよく取ることも大切です。

 

髪や皮膚の構成はタンパク質を主成分とし、タンパク質を効率良く吸収させるには、ビタミンB6,B2,Cなどのビタミン群を一緒に取ることがおすすめです。
私はプロテインを飲む時は無添加のオレンジジュースと一緒に飲んでいます。

また、髪をキレイに保つ栄養素として亜鉛もとても重要です。
亜鉛は牡蠣などの食材に多く含まれていますが、食事で十分な量をとるのがなかなか難しいとされています。亜鉛はサプリで取るのが効率が良いのです。

 

筋トレ情報も有効です。

「筋肉量が多い=代謝が高く痩せやすい」などの情報も関心の高い話題で、なかなかストイックに頑張れないかたは、足の筋肉さえつければ筋肉量を効率良くあげれるスクワットがおすすめです。

また、座る時にゆっくり座るのを心がけるのと階段をのぼることだけ意識するだけでも違う、など生活のなかで工夫してついでにトレーニングができます。

このような健康に良い情報はとても関心値の高い話題で、お客様がやってみよう、となることをお伝えできるのが良いのです。

そういったマインドをお客様のなかに芽生えさせることで、美容に対しての関心がより深まり、ヘアケアも大切だと気づいていただくような流れができると良いのです。

まずは生活のなかで見直せる部分があるかお客様にヒアリングをし、お金をかけなくても良くなる情報をお伝えしましょう。

ポイントは、美容師も実際やってみる、ということです。
お客様への説得力として自分もやってます、というのは前提のお話で、この人素敵だなと思ってもらえる見た目をキープしましょう。
美容師は見た目もとても大切です。普段から自己管理、自分への美容やトレーニングへのアクションを心がけましょう。

見た目はコミュ力アップにも通ずることです。下の記事も参考にしてください。
参考記事:渡部建さんに学ぶ、美容師の営業でのコミュ力を上げるには

実際に自分のサロンの店販品を使ってみる

お客様におすすめした商品、販売している店販品は自分で必ず使うようにしましょう。

美容師なのに、普段使ってるシャンプーはドラックストアの商品、というのは絶対NGです。

店販を販売するにあたり、商品の特徴や香りなどをお伝えしなければいけません。
その際にお店で使っていてお客様に使用した質感の情報だけではなく、自分で使用した感じをお伝えすることがとても大切です。

・頭皮のかゆみが消えた
・頭皮のベタつきが改善し、臭いも消えた
・髪の引っかかりが消えた
・ダメージが改善された
・ボリュームがでた

これらの情報はお客様がサロンの店販を買うにあたって、改善したい一覧とも言えます。

メーカーさんからの「髪質改善されます」といったことなどの情報があるわけですが、お客様からしたらおすすめしてくれる美容師さんが実際使った感想、つまりプロのレビューは最高の情報と言えます。
そして〇〇さんの今の髪の状態にもあっていますよ、という2つのメッセージは重要なのです。

提案は言い切ることが大事

そして美容師はこれらを言い切るということが重要です。
とはいえホントに販売してその悩みが改善されるかな、といった迷いがあると販売には至りません。

その商品がホントに良いか悪いかはお客様が実際に使って判断することです。

この話は「販売する」ことであって「リピート」するかは別の話です。
ただ、リピートするにあたり、プロの美容師が自分にはあっていて、実際その人も使って良いと言ってたもんな、といったお客様の感情は、リピートするキッカケには十分な情報といえるでしょう。

もう一度お伝えしますが「言い切る」
これを徹底してください。

美容室でしか販売できないものをチョイスしよう

専売品とそうでない商品を置いているサロンにおいて、提案するものはサロン専売品をチョイスしましょう。
美容室でしか販売していないものというのは、流通の関係や法律的にもなかなか難しいことではありますが、メーカーさんも美容室専売品というのをコンセプトにしているものも多数あります。

それらの商品は契約料など初期費用がかかることも多く、いわゆる導入コストのかかるものです。

これらの導入判断は、オーナーや決裁権のある人が決めることなので、なかなか難しいものではあります。

ですが、販売しても、ネットで安く購入できたり、近くのドラッグストアなどにも置いてある商品は、ポイント制度などのいわゆるポイ活をしている人はお得なところで買うでしょう。

初販、つまり最初に売るのは美容師からでも、リピートは別の場所では意味がありません。
家電量販店なんかでもおこっている現象です。

これを防ぐには、サロンでもポイント制度をつけるなどの対策もそうですが、このサロンでしか買えない商品を販売するのが重要なのです。
また、「サロンにこなければ買えないもの」であれば来店する理由にもなり、施術も一緒にやろうなどの確率も上がるのです。

美容師は髪のお医者さんになろう

私は美容室での売上戦略のなかで、優先順位があると思っています。

  1.  指名数(客数)
  2.  単価
  3.  店販

この順番がとても大切です。

指名のお客様は信頼関係の濃さが違います。
フリーのお客様よりも購入の可能性は上がります。

まずは指名客数を増やすことが大切です。

そして、店販は提案があってこそ販売が継続します。

毎回施術を通してお客様の今の髪の状態や頭皮の状態をみて、前よりも今がこうだからこちらの商品にアップグレードしましょう、とか調子良さそうなのでダウングレードしたり違うのでもいいと思います、などといったいわゆる髪のお医者さん的なポジションが必要です。

有名な商品がたまたまお店にあって、お客様の方から欲しいと言われた場合は、その担当から購入しなければいけない理由が一つもありません。

最初の見出しの「売ろうと思って売らない」に戻りますが、店販はお客様の髪をご自宅でもキレイにかっこよくいていただくためのツールです。

お客様の髪を自分が責任を持って担当するんだ、といった強い思いこそ、指名数→単価→店販へとつながる全ての根元だといえるでしょう。

まとめ

店販売上を向上させるには、マインドセットからスキルセットのあらゆるテクニックが必要です。

美容室経営から見たら利益率もそんなに良いものでもなく、技売りの単価を上げるほうがよほど利益が上がります。

ですが、そのサロンで買いたい、買わなければいけない理由の商品に関しては、お客様には唯一無二の存在になれることができる上に、美容師としての信頼をさらに得ることのできるツールです。

お客様のためにお客様にあった商品をご紹介し、お客様の髪をキレイにかっこよく維持していただく。

お客様の髪を365日守ることこそが店販売上を上げ続ける唯一の方法です。

 

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