スタイリストの「ヘルプ」は美容師アシスタントの役割としてとても大きなものです。
・ワインディングの補助
スタイリストがヘルプ(仕事)を任せたい、と思えるようなアシスタントとそうでないアシスタントがいます。
この記事ではスタイリストが仕事を任せたくなるような美容師アシスタントとはどんな人で、どのようなことを心がけるべきかを考えてみました。
・美容師歴24年/美容室2店舗の経営者
・10年連続グループ売上No.1
・最高月間指名売上200万円以上
・100名以上の美容師の育成に携わる
学ぶ姿勢でヘルプする
アシスタントの期間はスタイリストになるまでの学ぶ期間といってもよいでしょう。
アシスタントにとって練習の時間だけが学びの時間ではなく、営業時間こそ多くの学ぶべきポイントがあります。
・スタイリストのお客様への会話
・次回の提案や店販を販売する方法
アシスタントのヘルプは決して作業になってはいけません。
スタイリストと同じ気持ちになってお客様をキレイに、カッコよくしよう!となれるかが重要です。
お客様のお悩みはそれぞれ違います。一人一人に合わせた技術提供をするため、アシスタントのヘルプも求められることが違います。
ヘルプに入る際にやってはいけないことは自分のオリジナリティを出すこと。基本的にはスタイリストと同じようにしなければいけません。
・スピードをあわせる
・乾かしかたをあわせる
これらを極力スタイリストにあわせていきましょう。
そのためには学ぶ姿勢でヘルプをおこなうことが大切なのです。
・施術にはいる前にカラー剤などの趣旨を確認
・施術後、および仕上がり後にどうだったかを聞く
・ノートなどにまとめておき次にいかす
これらは基本的にはお客様からみえるところで聞かないようにしましょう。
ただし、お客様の前でスタイリストがアシスタントに引き継ぎをするさいにわざとカラー剤などの趣旨を説明をする場合があります。これはお客様の不安感をできるだけなくすためのテクニックです。
お客様の大半は、担当スタイリストに全ての技術をやってもらいたいものです。お客様の気持ちを理解した上でヘルプに入ることはとても重要です。
美容の技術に正解はない
正解はお客様が満足してくれたことです。
アシスタントもお客様にとっては自分の大切な髪の毛をキレイにしてくれるスタッフです。
学ぶ姿勢で仕事をしていることはとても素晴らしいことなのですが、お客様はアシスタントの練習モデルではありません。
アシスタントもスタイリストと同じ気持ちでお客様に接する必要があります。
お客様からスタイリストでなくても「あなたならいいですよ」といっていただけるようにならなくてはいけないのです。
ヘルプしながらフロアマネージメントも同時進行に
ヘルプに入っているときに、同時にフロアを常に把握するようにしましょう。
自分がやりたい仕事にはいるようなマインドではいけません。
考えるべきことはフロアが1番よく回るには自分がどこにヘルプに入るべきか。
例えば電話が鳴ったとき、スタイリスト全員お客様対応をしていて、空いているのがアシスタントのみの場合はヘルプのアシスタントが電話にでなくてはいけません。
スタイリストは入客すると、アシスタントの比ではないくらい神経を使い、お客様に接しています。
アシスタント時代にヘルプしながら同時にフロアマネージメントができる能力があると、スタイリストになったときに入客しながらも他を見る余裕が生まれます。
フロア全体を効率よくみて動ける能力を身につけましょう。
お客様とコミュニケーションを取ろう
美容師の仕事の楽しいことのひとつは、お客様との距離が近いこと。
人気の美容師はコミュニケーション能力が高いのです。
ヘルプにはいり、スタイリストがお客様とコミュニケーションをとっているときに会話にあわせてうなずいたり、笑ったり、リアクションを取れると良いでしょう。
お客様からしたら、一緒に会話をしてくれているアシスタントはとてもよい印象にのこります。すると自然にお客様から会話をふってくれたりするようになります。
決して自分には関係ないと言わんばかりの無関心な表情でヘルプにはいってはいけません。
スタイリストの視点で考えてみます。
コミュニケーションをよくとるお客様で、カラーの塗布をお願いするときにどのようなアシスタントにお願いしたいか?
答えはコミュニケーション能力の高いアシスタントです。
スタイリストがカットの時によく会話しているのに、アシスタントに変わったら全て無言で施術されたらお客様にとってはどうでしょうか?
ちょっと寂しいですよね。スタイリストからしたら大切なお客様に失礼がないかとても不安です。
ただし、アシスタントもやみくもにコミュニケーションをするのではなく、事前に何を話したら良いかを情報収集しておきましょう。
・お客様の好みを探る
・カルテで情報を共有する
関連記事:美容師のカルテの記載方法と施術別の活用ポイントなど
事前に情報を集めて、さりげなくお客様に会話を振っていけば心を開いてくれると思います。
ただし、中にはスタイリスト以外と会話したくない、とおっしゃるお客様もいらっしゃいます。そのような場合はスタイリストの指示に従って適切に判断しましょう。
まとめ
アシスタントにとって、お客様の施術のヘルプにはいれることは経験にもなりとても良いことです。
ですがお客様は決してアシスタントの練習モデルではありません。
スタイリストが安心して任せられるアシスタントとは、お客様から信頼を得ているアシスタントだということです。
これは、自分がスタイリストになった時に大いに役に立ちます。
アシスタントである期間に一つでも多くの仕事が任せてもらえるように、スタイリストとお客様が求めるアシスタントになれるよう考えてヘルプに入れるようにしていきましょう。
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